映画二本

  まずマルコヴィッチの穴。ネットで評判をみるとなかなか評価を得ているみたいだ。私には退屈でくだらなかった。徹頭徹尾意味不明で、途中からは1.5倍速でエロいとこはないのか確認する単なる作業となった。ラストもバッドエンドのように描かれているが、器がマルコヴィッチから娘に変わっただけで状況に特に変化はなく、むしろマキシンのそばにいれて本望じゃないかと思うのだが。観なくていい映画だった。ネットで感想書いた人もみんな意味不明でくだらないと思ってるのでは?なのにさも意味ありげな感想を書くとこちらはおもしろいのかと期待して、結局お金の無駄遣いになってしまうからそういうことは金輪際やめていただきたい。恥ずかしがらずに意味がわからないものは意味がわからないと声をあげようではありませんか。

 
  次は岸和田少年愚連隊井筒和幸監督作。1996 年公開。主演はナインティナインで、他にも今活躍している芸人がたくさん出てくる。宮迫、ブラマヨ吉田宮川大輔野性爆弾などなど。みんな岸和田の不良中学生を演じている。主人公の矢部はこの時25歳で、違和感がないこともないが、だんだん味かなとおもえてくる。他の当時若手芸人達も同様である。また、みんな演技が自然すばらしい。脇を固める役者も自然であった。とくに矢部の家族はみんな上手い。秋野暢子ってこんなに優秀な女優だったのかと感心した。
 
 会話のテンポも良く、泉州弁が心地よい。何回か出して笑ってしまった。
 
 この不良達はやられてやり返されてまたやられての不毛な喧嘩をずっと続ける日々であったが、中学を卒業すると個人個人によって生き方が変わって行ってしまう。そこに何やら哀愁が漂っていてうっとりする。
 
  余談だが劇中岸和田一強いとされる、小林稔侍が演じるカオルちゃんというキャラがいるのだが、もしかしてこのひとも中学生という設定なのだろうか?この時小林稔侍は齢55である。
 
  あとちなみに岸和田はそこかしこで暴行事件が起きているような場所では決してない。岸和田少年愚連隊は映画としては最高で誰に対してもお勧めできる一作だが、岸和田が誤解される可能性も大である。